ドライフードの今後 -ウェットフードの時代がくる?-
今後のドライフードの未来について予想します。
ドライフードを与える飼い主さんは、与える上での最低限の知識をもっておくのがいいでしょう。
前提として、ドライフードは人間側にとって都合が良い商品です。
以下が理由です。
・輸送コストが抑えられる
ドライフードは水分含有量が低く、重量が軽いためです。
・販売コストを下げられる
フードの販売価格において、輸送コストがおおきなウェイトをしめます。
(ウエットフードが高いのはこのため)
輸送コストを大幅に抑えられるドライフードは、販売コストも下げられます。
・廃棄率を下げられる
添加物を使用して保存性も高く、水分含有量が少ないので開封後の賞味期限が長くなります。
大きな袋の規格が実現可能で、これも高コストパフォーマンスにつながります。
これにより、廃棄率を下げる事ができます。
ドライフードが今ほど広く普及したのも、これらが理由です。
しかし、フードが『ドライ』であることは、犬猫の栄養学的にはデメリットの方が多いのは明白です。
ドライフードが普及する過程において、ドライフードは犬猫の健康に良いとされ、デメリットがとり立たされることはありませんでした。
しかし近年、
・SNSが普及して情報の拡散が容易になった
・ドライフードをつくるメーカーが増えた
・ドライフード以外の手作り食やフレッシュフードがでてきた
など、「ペットフード市場において様々な変化」が起こっています。
そのため、フードメーカーは現在、ドライフードの販売をする上でのリスクヘッジが必要になってきています。
具体的には、大手メーカーが「ドライフード離れ」を始めるのではないか、と私は予想します。
予想の理由は以下です。
・自社のドライフードの販売数が減ってきた
上記の「ペットフード市場において様々な変化」であげた通り、大手フードメーカーにおいても、一層しのぎを削っています。
・ドライフードのデメリットが浸透し始めている
簡単に言うと、飼い主さんにドライフードの弊害を隠しきれなくなってきた、と言えます。
フードメーカーはそれを看過できない状況が迫っているのです。
以上から、「ウエットフードを推してくる」と予想します。
実態として、ドライフードよりもウエットフードのほうが弊害は少ないです。
ではそもそも、なぜウェットフードはあまり売れていないのでしょう。
値段が高いからです。
しかし、メーカーとしては、ドライ療法食の値上げをしても買う客がいるなら、栄養学的なメリットを提示することでウェットフードへの切り替えが可能であると見込んでいます。
近い将来「ウェットフードが当たり前の時代」が来るのではないでしょうか。
メーカーの動向を見ていると、確実にその方向に向かっているように感じます。